DMV導入推進センター事務局
地方創生につながる公共性の高いDMV導入に向け、阿佐海岸鉄道株式会社が行う、車両製作や駅舎改築等の検討について、県や民間企業等と連携して技術的支援などに取り組んでいます。
DMV(デュアル・モード・ビークル)とは
DMVは、線路では列車として、道路ではバスとして、線路と道路の両方を走れる新たな乗り物です。線路から道路への切り替えは15秒程度で済み、鉄道とバスが乗り換えなしで自由に行き来出来るので、地域公共交通がより便利で使いやすくなります。
○線路モードと道路モード
線路モード
前輪のガイド輪をレールの上に降ろして案内用とし、後タイヤを駆動輪としてレールの上を走行
道路モード
前後のガイド輪を格納しゴムタイヤで走行
●線路から道路へモードチェンジ
位置合せが不要なので、踏切のような所からでも進出が可能です。
●道路から線路へモードチェンジ
ガイドウェイを設置したモードインターチェンジで、レールと鉄車輪の位置合せを行います。
○モードインターチェンジ
線路と道路の乗り換えを可能にする地上設備です。
(JR北海道苗穂工場)
阿佐東線へのDMV(デュアル・モード・ビークル)導入の目的
①阿佐東地域の活性化に貢献
・「世界初」「オンリーワン」という、好条件の本格的な営業運行を最大限に活かすことで阿佐東地域を活性化
・線路と道路の両方を走れる「新たな乗り物」であるDMVは、「車両自体が観光資源」となることから、「新たな人の流れ」をつくり観光振興に寄与するもの。
②地域公共交通の維持・充実に貢献
(1)阿佐海岸鉄道株式会社の経営改善
・マイクロバスをベース車として改造するDMVは、現行のディーゼル車と比較し燃費が良く、維持費の削減に期待できる
(2)シームレスな交通体系の実現
・鉄道とバスのシームレスな交通体系の構築は、高齢化が進む阿佐東地域に適応したもの
・鉄道沿線へのシームレスな乗り入れにより、地域公共交通の拡充が期待できる
③防災面の強化
・線路と道路の両方を走れるDMVは、「南海トラフ巨大地震」などの大規模災害発生時において、残った線路と道路をつなぐことで「交通機能の維持」が図れ、「支援チームの派遣」や「救援物資の輸送」など被災者支援をいち早く行うことが可能
DMV(デュアル・モード・ビークル)開発の経緯
平成14年10月 | JR北海道が、DMVの開発に着手する |
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平成16年1月 | JR北海道が、DMV901号試験車を完成させる |
平成年17年8月 | JR北海道が、DMVプロトタイプ911号・912号の試作車2両を完成させる |
○ 平成19年4月~11月 ○ 平成20年4月~11月 |
JR北海道が、釧網線において、DMVの試験的営業運行を実施する |
平成20年6月~平成22年5月 | JR北海道が、DMV新型試作車4両を完成させる |
平成23年11月16日~18日 | 阿佐海岸鉄道株式会社が、牟岐駅(JR牟岐線)と宍喰車庫(阿佐東線)の区間で、DMVの夜間走行試験を実施する |
平成24年2月10日~12日 | 阿佐海岸鉄道株式会社が、鉄道(牟岐駅から宍喰車庫まで)とバスモード(阿波海南文化村や室戸岬など)の両方を走行する、DMVの実証運行(デモンストレーション走行)を実施する |
平成26年3月 | 阿佐東線DMV導入・駅舎改築基本計画(案)を策定する |
平成27年10月30日 | 国土交通省が設けたDMV技術評価委員会において、DMVのみが走行する専用線区において、単車運行することを前提にして、技術的に、特に問題なしとの中間取りまとめがなされる |
平成28年3月30日 | 阿佐海岸鉄道株式会社や徳島県、高知県など関係自治体等で組織する阿佐東線DMV導入協議会が設立され、DMV導入に向けた本格的な取組みが開始される |
平成28年5月26日 | 第1回阿佐東線DMV導入協議会が開催される |
平成29年2月3日 | 第2回阿佐東線DMV導入協議会が開催される |